心理カウンセリングのイロハ

精神分析療法とは

精神分析療法とはジグムンド・フロイトという心理学者が20世紀の初頭に創始した治療法です。フロイトの精神分析療法は古典的精神分析とも呼ばれ、カウンセリングの世界に多大な影響を与えたことで有名です。

 

精神分析療法では、クライアントの心に浮かんだ、いわゆる自由連想を用いてクライアントの心の奥底に眠る感情を分析していきます。人間の思想や感情、思考は無意識に生まれて来ると考えられており、その無意識な状態を意識することで人間の悩みを解決しようとする治療法です。ですから、クライアントに思い付いたことを次々と話させるわけです。そしてクライアントの連想に登場することから、その出現の仕方によって様々な解釈を行っていきます。

 

映画でも見かけたことがある方も多いと思いますが、クライアントは椅子やベッドで楽な状態になり、カウンセラーに対して次々と思い付いたことを話していきます。

 

ちなみに、クライアントの抱える心の悩みや問題の多くは、クライアントの過去、とりわけ幼児期の体験が原因になっているとされています。中でも母親との関係が非常に重要であり、その時期に何らかのトラウマ(心の傷)を受けると、大人になった後で精神疾患を引き起こしてしまうと考えられています。このような過去のトラウマは、自由連想によって発見されることが多いのです。最近では、現在のクライアントの感情にも注目して、クライアントの心の奥底を分析することもされています。

 

精神分析療法には非常に時間や費用がかかります。

 

精神分析療法の方法としては、何度か医師あるいは心理療法士がクライアントと面談を行うことから始めます。クライアントの様々なことを尋ね、精神分析療法を行うことができるかどうかを確認します。何故ならクライアントの中には自分自身のことを話すことが苦手な人や、精神分析療法が適当でない人も存在するからです。この段階で尋ねられる内容は、家族構成や仕事内容、生い立ちや友人、恋人など、多岐に渡ります。

 

この面談を終え、いざ精神分析療法を行う段階になって治療が始まると、医師もしくは心理療法士がクライアントと1対1で面接をまず行います。頻度としては週に1回が多く、治療を行う者に対して患者がどんどん自分の心に浮かぶことを話していきます。その間に治療者はクライアントの心の深い部分を分析して行き、その分析結果を元にして、さらに患者に連想させていきます。このようなことを繰り返し、患者の心の深い部分にまで到達すると、精神疾患を患った原因にたどり着きます。このようにようやく到達することもあれば、話している途中で、クライアント自身が自分の精神疾患の原因に気付くこともあります。

 

このような精神分析療法の効果は、やはり過去のトラウマを発見することができることです。トラウマが見つかれば精神疾患の真の原因に向き合うことができるので、それに対して対策を講じることができ、治療に近付くことができます。特に強迫性障害や、恐慌性障害、外傷後ストレス障害や社会恐怖症などの治療に役立ちます。